文化審議会はこのほど、南越前町今庄宿(福井県南越前町)と若桜町若桜(鳥取県若桜町)、廿日市市宮島町(広島県廿日市市)の伝統的建造物(伝建)群保存地区を「重要伝統的建造物(重伝建)群保存地区」として選定するよう文部科学相に答申した。これにより、同地区は126となる予定。
南越前町今庄宿伝建(約9.2ヘクタール)は、福井県山間部の豪雪地にあり、17世紀初めに北陸道の宿場町として成立。明治以降も地域の中心として、また鉄道の町として発展してきた。
街道沿いには江戸後期から昭和30年代にかけて建てられた重厚感のある町家が立ち並ぶ。冬季に設置される雪囲いも特徴的で、越前地方の豪雪地に発展した旧北陸道の宿場町の歴史的風致を伝えることがポイントとなった。
若桜町若桜伝健(約9.5ヘクタール)は若桜鬼ヶ城の城下町を起源とする、明治大火から復興した山陰地方の商家町。廿日市市宮島町伝建(約16.8ヘクタール)は厳島神社の周囲に栄える戦国時代の由来の門前町。